教員の心得として学んだいけばなを
地域貢献に役立てて
山を愛し
山野草との出合いをたのしむ
頼りになる澄川さんとの出会い
澄川さんと出会ったのは、平成20年、研修課程Ⅰ期を受講したとき班が同じで、ホテルへ戻る電車の中で声をかけられたことがきっかけでした。山形弁(ズーズー弁)の私と違って、きれいな発音と抑揚で話される澄川さんに、とても良い印象をもちました。また本来ならⅠ期の受講は免除されたのですが、「勉強するなら一から学びたい」と思ってⅠ期から受講したのは、澄川さんも同じだったようです。
澄川さんには筆記試験のコツなどを教えてもらい、ホテルの部屋で猛勉強したことを思い出します。豊富な情報をお持ちで、いけばなに関する理論的なアドバイスも的確で、まるで教科書のようでした。田舎者の私は教わることが多く、さまざまな面でとても助かりました。
Ⅱ期からは他に仲間が加わり、澄川さんをはじめとする4人グループでいつも夕食をご一緒しました。考査の予想や作品の批評から世間話まで、いろいろとお話したことも楽しい思い出です。現在でも年賀状のやりとりを続け、いつか山形へ遊びに来てくださるようお誘いしています。
いけばなはライフワーク
講座や研究会が心の琴線に触れて
四季折々の山の魅力
花と出合い、歌と出合う山歩きのたのしみ
山の魅力は、山菜採りや山の樹、山の花、鳥の鳴き声など、季節ごとの自然をたのしめることです。山歩きは、熊よけのラジオの音量を上げ、小さなリュックを背負って一人で平坦なところを歩きます。新緑のまばゆい頃には、山に行かなければ聴くことができない杜鵑(ホトトギス)や筒鳥の声を蕨採りをしながら聴き入ります。最近は歩きすぎると膝痛がおきるのでほどほどに加減していますが、それでも花展の材料は山の木を中心に花を取り合わせます。また、自宅の稽古にも使っています。
●またたびのデッサン(2013年7月)、姫さゆりのデッサン(2016年5月)
もう一つの趣味は短歌です。山好きな私にとって、山は花材だけでなく歌材に出合える場所でもあります。春は芽吹きの木々や山つつじ、夏はエゾアジサイや山百合、くがい草、姫さゆりなどを眺め、秋は野生の梅もどき、蔓梅もどき、野いばらなど、初冬は日蔭蔓、紅つる、雁足などを折々の山の様子に詠みこみます。また栗鼠(リス)や雪の上の動物の足跡など、自分が感じたことを歌にします。
短歌歴は10年になりますが、月2回のカルチャー教室に出す歌づくりでは、文語表現、古語などを用いて「5・7・5・7・7」の31文字にいかに自分の思いを表現するか、頭を使います。短歌もいけばなと同じく上達への道のりは遠いです。脳トレと思って続けており、教室で20数名の仲間とともに笑うことが健康に良いと思っています。
他に植物のハガキ絵、編み物(孫が小さい時は棒針でよくチョッキを編みました)、温泉めぐりなども生活の合間に楽しんでいます。
●自宅教室でのお稽古(2016年12月)
【中川 澄子さんに一問一答】
●好きな花 | 雪椿、山芍薬、山おだまき、ノリウツギ、またたびなどの山野草 |
●好きな作家 | 藤沢周平 |
●好きな作品 | ドラマや映画になった『蝉しぐれ』『たそがれ清兵衛』は何回観ても飽きない。短編の文庫本も同じです。 |
●マイブーム | 料理上手になりたい。 |