来年創立60周年を迎える宮崎支部はチームワークとパワーが抜群。
先達から譲り受けた小原流を、できる限り多くの方へ手渡したいです。
人と人のつながりで紹介していくリレー形式の「いけばなじん」。
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●平成21年12月「親子いけばな体験教室」で講義をする池田さん |
![]() ●伝統文化こども教室 ![]() ●「伝統文化こども教室」に参加している子供の作品 |
宮交シティ・カルチャーセンターには昭和59年に職員として勤め始めました。研修課程Ⅲ期に進んだころ、教室を開くことができました。 ここでは毎週月曜日の午後にお稽古しています。まだまだ生徒さんが少ないので、どうしたら受講者が増えるかが目下の悩みです。一方、伝統文化こども教室の作品展では、学校サークル特別講習会で教えていただいたことを参考にしているのですが、子どもたちもお母さん方もはりきって出品してくださいます。できるだけ板書し、花型図はもちろん、形式区分や表現区分が目で見てわかるように心がけています。すべては理解できなくても、自分が何を学ぼうとしているかはわかってもらえるようです。とにかく誠実に生徒さんと向き合い、花と向き合う努力を続けたいと思っています。 |

●宮日華道連盟いけばな展で出品した作品

●はがき絵と書とのコラボーレーション作品も発表しました
私たちの娘時代は、花嫁修業にお茶やお花のお稽古をするのは当たり前だと思っていました。久富豊清先生の教室に通うことになり、いつもお夕飯をいただいて、遅くまでお稽古したりおしゃべりしたりで、帰りのバスもなくなって毎回タクシーで帰るなど、思えば楽しいことばかりでした。今でも伺うと相変わらずお夕飯をごちそうになるんです。何から何まで、久富先生には感謝しています。いけばなで苦労したことはなく、楽しかったこと、助けられたことばかりです。そんな中、うれしかったことのひとつは、1998年に地区別で初めて優秀賞をいただいたことでした。そのことを報告したとき久富先生がとても喜んでくださったことは昨日のことのように覚えています。研修課程Ⅰ期に受かった時も、久富先生は「大声でみんなに伝えたいくらいうれしい!」と喜んでくださいました。
研修課程の素晴らしさは、参加された方はどなたも感じられると思いますが、私のような地方の一会員でも、普段はお目にかかれないような先生方に直接丁寧なご指導をいただけることです。「自然をよく見るように」とおっしゃった東海林寿男先生に私は「どう見るのですか?」とお聞きしたことがありました。今思い出しても顔が赤くなります。けれど、先生は「いい質問だね。みんな、よく聞きなさい。自然はね、ただ見ればいいよ」と笑顔で答えてくださったのです。故塩谷昌代先生には、花留の置き方を教わったこと、平出昌雲先生の鋏の刃がピカピカだったこと、今でもそんな風景が頭に浮かんでいます。
研修では友人・知人もたくさんできました。今でも折にふれ、連絡を取り合える仲間がいるということは私の宝物です。地区別や花展等でお会いできるととてもうれしくついつい話が弾みます。

娘が今、伝統文化こども教室を手伝ってくれています。本人いわく、昔はいけばなが嫌いだったそうです。母親をいけばなにとられたような気がしていたらしいんですね。ですから私もすすめたわけではないのですが、子どもたちと接するうちに、自分も勉強していかなければと考えてくれたみたいです。それほど語り合うわけではありませんが、小原流の様式や瓶花にも惹かれているようです。自分が好きなことを娘も好きになってくれたのは、母親として素直にうれしく思います。 学校サークル、造形教室、みんなの花展など、多くの行事にたくさんの方々が参加する、吉元支部長を中心とした支部のチームワークとパワーは素晴らしいものです。その宮崎支部も来年は創立60周年を迎え、平成23年10月16日、横東宏和先生ご指導のもと、記念講習会の開催を予定しています。青年部も大作を発表する予定ですので、どうぞご期待ください。 |
●宮崎山形屋の玄関花 |
【池田 紀子さんに一問一答】
●好きな花 | すべての花。嫌いな花がありません。 |
●好きな小説家 | 山岡荘八、宮城谷昌光、浅田次郎 |
●おすすめの小説 | 『徳川家康』『孟嘗君』『蒼穹の昴』 |
●マイブーム | 昔読んだ本を読み返しています。
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