
私がいけばなを習いはじめたのは、美術系の短大を卒業して、しばらくしてからのことでした。卒業後、油彩や陶芸をしていたのですが、花に興味を持つようになり、小原流を習っていた叔母に勧められて教室に通うようになりました。
いけばなを始めてから、一般的によく知られている花だけでなく、珍しい花や庭や身のまわりの草花などにも興味を持つようになり、また、陶芸作品を作る際、作り手だけでなく、できあがった作品を使う人の立場も考えて作るようになりました。
小原流の青年部活動を通じて、いけばなという共通の趣味を持ったほかの教室の方々と知り合うことができました。今では「活動」としてだけではなく、個人的にもいろいろな相談をお互いにするなど交流を深めています。
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花をいけているときの試行錯誤の時間も楽しいのですが、その後、先生にひと枝直していただいただけで、劇的に作品が変化し、粋で、おしゃれな作品として生まれ変わったときは本当に感動し、いけばなの奥深さを感じます。
いけばなを習わなくても花はいけられます。しかし私は習うことで花の見つめ方、とらえ方など、ひとつ向こう側を知り、そして考えるようになりました。私のいけた花が、見てくださる方に感動や癒しを与えられる作品に少しずつ近づいていると思っています。いけばなには感動と癒しがある。そんな気がしています。ですから花のお好きな方、興味を持っている方は、ぜひ、いけばなを始めてみてほしいと思います。
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