みんなのいけばな

File No.107

中川 静華さん 中川静華さん 熊本県八代支部

花の道と茶の道 二つの道から学んだ礼節の心

知れば知るほど魅了されるいけばなの奥深さを
次世代に伝えていきたい

以前から習っていたお茶の教室の玄関先でいけばなに迎えられ、お花に関心をもつようになったとおっしゃる中川さん。二人の師をはじめ、いけばなを通じた出会いに恵まれ、支部幹部としての活動にも真摯に取り組んでおられます。現在も華道と茶道を両立し、前向きな姿勢と周囲を思いやる気持ちを欠かさない中川さんにお話を伺いました。

才気あふれる安達英梨子さん いつも刺激を与えてくれる存在です

 安達英梨子さんとの出会いは平成24年3月。最初に師事した先生のご紹介で伺った、現在の師、宮原尚美先生の教室でした。皆さんに温かく歓迎していただき緊張がほぐれた記憶があり、中でも安達さんはとても気配り上手で、新人の私に親切に接してくださるうち、自然と会話を交わすようになりました。
 安達さんは2児のお母さんとは思えないほど若々しく色白な方で、第一印象は“聡明な女性”でした。お稽古に熱心に取り組まれる姿からはどこか芯の強さを感じます。また研修士としても幅広く活躍されていることなど、安達さんからは常に刺激をいただいています。

里山の春をイメージした連作。「みんなの花展」出品(春光寺にて 2018年3月)

 いけばな活動に関して、私たちには共通点があります。支部幹部という立場にあること、そして伝統文化いけばなこども教室の指導に携わっているということです。運営や活動についての情報交換をしたり、教室でお会いしたときに率直な意見をくださることにも感謝しています。「八代支部創立60周年特別講演会」や「みんなの花展」にも足を運んでくださり、こちらからも安達さんが所属する熊本南支部のさまざまな花展を拝見に伺うなど、積極的に行き来しています。

クリスマスをイメージした幹部による「みんなの花展」造形作品(2016年11月)
 ガラスの花器をシルバーの網戸で包みました

茶道からつながったいけばなへの道 子どもたちと小原流の未来を紡いでいきたい

 いけばなより前に習っていた茶道教室でいつも目にしていた、玄関に飾られたいけばな。いつしか茶花とは違う方向で花に触れてみたいと思うようになり、いけばなのお稽古を始めました。お稽古が進むにつれ、徐々にいけばなの奥深さを知り、今では花が生活の一部になっています。

文化祭合同花展出品・方寸盛花(2017年10月)
 来場者から「可愛い〜、こんなに小さくても作品になるのですね〜」と声を掛けていただき、
 他流にはない方寸盛花に興味を持っていただいたことをうれしく思いました。

支部研究会作品(2014年5月)

 平成23年、師事していた先生が急病により入院され、お稽古が休止状態になり途方に暮れたことがありました。そのとき先生はご自身の体調もいとわず「支部研究会は休まず参加しなさい」と、何度も入院先の病室でご指導くださいました。その後、「もっと腕を磨きなさい!」と、現在、師事する宮原尚美先生をご紹介いただき、今日に至っています。先生は大変熱心にご指導くださり、今まで以上にいけばなの楽しさ、奥深さを日々実感しています。すばらしい先生とお会いできたことに感謝いたします。


支部研究会作品(2016年4月)

 地区別教授者研究会には、12年間休むことなく参加し続けています。支部研究会とは違った緊張感があり最初は戸惑いもありましたが、今では「もっと早く参加したかった…」と後悔の念に駆られているほど有意義に感じています。2017年、11年目にして優秀賞・優秀花をいただいたときは、本当にうれしかったことを思い出します。

 また、伝統文化いけばなこども教室にも携わっています。子どもたちがお花に興味を持ち、学ぶ楽しさを感じ、発表会等に参加することで達成感を感じてもらえるよう願いつつ、指導しています。私自身、教えることで逆に子どもたちからパワーをもらったり、大人とは違う発想に触れて驚かされたりすることもしばしばですが、小原流の基本は正確に指導して、将来へつなげることが私の使命だと思っています。また、礼儀作法、挨拶の仕方も指導しています。

こども教室指導風景(2018年4月)

会員の皆さんに気持ちよく
参加してもらえる支部運営をめざして

 八代支部では準幹部を経て、現在、皆さんに助けられながら3期目の幹部を務めています。運営の大変さは重々実感しておりますが、諸先輩方の意志を受け継ぎ、活発に意見を出し合って、地域と連携を図りつつ活動しています。これからも会員の方々が気持ちよく参加できるよう、一生懸命務めてまいりたいと思います。

「八代支部創立60周年記念講演会」にて
(幹部全員で記念撮影・2列目右から2人目が中川さん 2015年6月)
文化祭合同花展出品作(2015年10月)

茶道から得た仲間との出会いは宝物 これからも二つの「道」を究めていきたい

 礼儀や作法、立ち居振る舞いを勉強するために習い始めた茶道(裏千家)は、40年余り続けています。季節のお菓子をいただくのも楽しみの一つ。師の推薦もあり、青年部長という役を仰せつかりさまざまな貴重な経験をさせていただきました。部長という立場柄、全国の同士の方々との出会いも多く、それも私の財産となりました。宗家訪問や窯元訪問などを通じて出会った方々との親交は今も続いており、喜ばしいことだと感じています。

茶道仲間と 前列右から5番目が中川さん

茶道仲間と「利休忌茶会」に参加 
 左端が中川さん(2018年4月)

 “おもてなしの心”など、茶道にはいけばなと共通するところが多分にありますので、これからも、二つの「道」をさらに精進してまいりたいと思います。

【中川 静華さんに一問一答】
好きな花: 桜・秋明菊・サンダーソニア
好きな作家: 谷崎潤一郎
上記の作家で
  お好きな作品:
『源氏物語』
マイブーム: 歌舞伎観賞。最近観たのは、勘九郎、七之助、松也さんの花形歌舞伎と、海老蔵さんの「源氏物語」です。劇場で観るとさすがに迫力満点!和服姿で観賞するのが今の目標です。

中川静華さんからご紹介いただいた次回の「いけばなじん」は、井上彰子さん (熊本北支部)です。茶道で互いに青年部長をしていたご縁で知り合い、のちに小原流にも携わっていると分かって意気投合!今では気の置けない仲間として旅行をご一緒される間柄とのことです。現在支部長としてリーダーシップを発揮されている井上さんは、尊敬する友人であり、見習いたいところばかりとのこと。どうぞご期待ください。

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