みんなのいけばな

File No.97

三浦 秀蘇さん 元場睦子さん 静岡県/磐田支部

人生に影響を与えた師との出会い
大きな学びとなった花との向き合い方

ボランティアや着物のリメイク
いつまでも「挑戦」を続けたい

自然に恵まれた環境に育ち、幼少の頃から大の花好きだった元場さん。転勤がきっかけとなり、小原流いけばなと尊敬する師に出会われました。にこやかでパワフル、子育てや仕事で多忙な中でもいけばなへの情熱を抱き続け、花展会場で挿花している様子が新聞に2回もアップで掲載されたことがおありだそうです。そんな元場さんにお話を伺いました。

潔いお人柄の久家先生
先生の作品は鮮明に記憶に残っています

 久家先生とは、2010年の研修課程V期でお会いした時に、お互いに自然と話し出したように思います。ハキハキしてサッパリとしたタイプの方で、それが私と合ったのかもしれません。その年の秋、研修後期で久家先生がいけられた「琳派調いけばな」は、確か参考花にもなっていたように思うのですが、とても印象的で今も記憶に鮮明に残っています。

 その後お会いしたいと思いながらもなかなか再会の機会がなく、現在は年賀状のやりとりのみになっていますが、いつかまたお目にかかれることを願っています。

「静岡県西部展」出品作(2006年10月)

自然と野の花をいけて楽しんだ子ども時代
尊敬する師との出会いが最初の転機に

 私は静岡県の山間地域に生まれ、幼少期を自然の中で過ごしました。家の近くに咲いている花を摘んできては花瓶に挿して玄関に飾るのが好きで、家を訪れた方から「あら!きれい」と褒めていただけることが子ども心にも嬉しかったのだと思います。その後、高校生になってから正式にいけばなを習い始め、結婚するまでの6年間は池坊を学びました。

 子育てや仕事に忙しく、しばらくいけばなから遠ざかっていましたが、転勤先で現在の師匠・藤原君華先生と出会い、小原流の門下生になりました。元々いけばなが好きでしたので、昼間は仕事と家事をこなし、週に一度の夜のお稽古には休むことなく通いました。

 藤原先生のお人柄はもちろんのこと、お花に向き合う真摯なお姿、技術の確かさを尊敬し、日々ご指導いただいております。藤原先生は植物の出生を大切にされていて、いろいろなお花をご自宅で育てられています。先日のお稽古で写景盛花に使った未央柳・段竹・河骨・紫陽花といった花材すべてが、先生のご自宅で採れたお花でした。
初めて研修課程T期を受講した時に、お稽古での藤原先生の言葉を思い出して「天の声が聞こえた!」と夢中で花に向かったことも忘れられない思い出です。

 また、2009年に藤原君華先生、金田夕梨先生とともに開催させていただいた「三人社中展」は、とても思い出深いイベントです。
小原流公式ホームページ 活動レポートより〕  
(イベントの様子をご覧いただけます)

「三人社中展」にて。大村先生と元場社中の皆さんの記念写真
(前列中央が大村先生・右から2番目が元場さん 2009年4月)
磐田支部創立30周年記念花展にて
(2013年10月)

二度目の転機は世界観が変わったアメリカ旅行
心がふれあういけばなボランティア

初めてのアメリカ旅行 ホテルにて(1987年)

 藤原先生にお誘いいただいた初の海外旅行は、人生の転機となりました。カリフォルニア州にある国立ヨセミテ公園で展望した山々の大きさや、アメリカの広大な大地、自由な空気感はとても衝撃的でした。これがきっかけとなり、もっと世界を見てみたいという気持ちが芽生え、その後も数回海外旅行に出かけています。

初めてのアメリカ旅行 ヨセミテ国立公園

 現在は、磐田支部名誉幹部ですので支部の仕事は卒業しました。花展へ出瓶すること、自宅での教室、ボランティアが私の主な活動です。

 一人暮らしの叔母が病弱だったため15年間お世話をしてきたのですが、特別養護老人ホームに入居したのをきっかけに、月に1度、ホームで10名の入居者と一緒にいけばなのお稽古をするようになりました。支部の寺田まさ子先生のご協力を得て2012年から始め、今年で6年目となったお稽古。お花の日は、入居者さんが「家に帰りたい」と言わなくなったそうです。「先生、いけばなは私のたったひとつの楽しみだから、ずっと続けてね」「先生は何流ですか?私は池坊でした」「私はリボンフラワーを作ったことがあるよ」などなど、お稽古中は皆さんと会話が弾みます。

老人ホームでのボランティア(2016年9月)

 自宅教室では、同居する小学校2年生の孫娘がいけばなに関心を持ち、お稽古を始めました。

小学校2年生の孫のお稽古(2017年5月)

 写真のこの日は、孫も一緒に花屋さんに行き、初めて自分で選んだお花でいけました。前日の運動会で一生懸命走ったごほうびです。

大先輩であり同志でもあり 包容力のある五味桐苑先生

 35年間働いて退職した後、「自分の洋服を自分で作りたい」と思い立ち、文化服装学院の「主婦の文化教室」に通い始めました。古布のリメイクに挑戦し、曽祖父の長襦袢と袴をフリルいっぱいのワンピースとベストに仕立て、「全国健康福祉祭(ねんりんピック)」に出品。夜を徹してまち針を打ち直し縫った甲斐あって、ファッションショーでは見事「モデル賞」をいただきました。

幹部研修会(2015年6月)ねんりんピックで「モデル賞」受賞(2006年10月)

 最近は、小物作りにもはまっています。京都を旅行した時に購入した西陣織の布でマイバックを作ったり、着物をポシェットにして友人や孫にプレゼントしたりしています。

マイブームは手芸
【元場 睦子さんに一問一答】
好きな花:
好きな作家: 夏目漱石
好きな作品: 『三四郎』
マイブーム: 朝日新聞の『折々のことば』『天声人語』、俳壇や歌壇のコーナーを読むのが毎日の楽しみになっています。

元場 睦子さんからご紹介いただいた次回の「いけばなじん」は、鈴木陽子さん(清水支部)です。研修課程U期でご一緒して以来の友人で、季節の美味しいものを贈り合ったり、お互いの「みんなの花展」も楽しみに訪れる仲だそう。茶道にも造詣が深く、表千家不白流の茶道教室を開き、静岡市茶道連盟でもご活躍とのこと。どうぞご期待ください。

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