みんなのいけばな

File No.84

アレイ・ウィルソンさん アレイ・ウィルソンさん 静岡県/浜松支部

いけばなに出合って14年 あらゆることへの挑戦への原点は探究心

仲間と築いたアサーティブな関係を大切に
常に新しいことにチャレンジしていきたい

ニュージーランド出身で1988年に来日され、大学で教鞭をとられているアレイさん。その大学から派遣されたアメリカで、日本文化を伝えるために少したしなむつもりだった小原流いけばなに魅せられ、研修に参加するなど、仲間とともに前進し続けてこられました。また、町内会長等に抜擢されるほど地元での信頼も厚く、地域での仲間づくりも積極的におこなっていらっしゃいます。そんなアレイさんが、いけばなとの出合いから地域社会との関わりまでをお話しくださいました。

※アサーティブとは…自分も相手も尊重したコミュニケーションの方法

いけばなについての議論を何度も交わした戸田さん 切磋琢磨しながらともに成長してきた仲間です

自宅玄関(2015年7月)

 5年前、研修課程U期(前期)で私の前の席に戸田さんが座り、同じグループになったことがきっかけでお話をするようになりました。どちらから声をかけたかは覚えていませんが、研修についての内容だったと思います。
 戸田さんは一見優しそうな雰囲気ですが、意外にもご自分の意見をハッキリおっしゃる方だと思います。研修中は楽しそうに活き活きと花を挿しておられ、本当に花が好きな人なんだなと感じました。研修課程U期からともにスタートし、V期は同時に合格。4年間の研修の間に頻繁に一緒に食事に行き、意見を交わしながら勉強した間柄です。現在も定期的にメールで情報交換をしています。

自宅玄関(2015年10月) 右上の絵は故郷ニュージーランドの地元の作家作品

日本文化を理解するために妻と始めたいけばな そのシンプルさと奥の深さに魅了されています

自宅玄関(2016年1月)

 20年前より勤めている東北学院大学から、アメリカの大学に交換教授として派遣されることになり、妻とともに日本の文化を現地で伝えられるようにと茶道と華道を習い始めました。実際に、現地の大学でもいけばなを数回教える機会がありました。当時は、1年程度学んで、帰国後はお稽古を辞めるつもりでいたのですが、いつのまにか小原流いけばなの魅力に取りつかれて、同大学経済学部教授である現在もいけばなを学び続けています。
 いけばなは、花の1本1本の長さや角度が違ったり、線の美しさを活かして少ない花材で美しくいけるのが特徴です。それがとても環境に優しく、たくさんの花材を使用する洋風なアレンジメントよりも面白く感じます。

東日本大震災後、初めての研究会 皆のいけばなへの熱い思いを感じて

 いけばなを習い始めてから14年の中で、特に思い出深い出来事が2つあります。
 1つは、2011年3月の研究会前日に起こった東日本大震災。その後4カ月間は支部の研究会を実施できなかったのですが、ようやく研究会が再開された時、震災の苦労などなかったかのように皆が生き生きと参加していたことを思い出します。また、震災の影響で通っていた教室がなくなり新しい教室に通うことになりましたが、前の教室の仲間とも研究会で会うことができ、結果的にいけばな友達が増えるきっかけとなりました。

仙台支部みんなの花展(2009年3月)

 2つ目は、大阪研修会館での研修で、家元や副院長をはじめとする先生方から直接ご指導を受けたことです。研修の内容はとても厳しいものですが、普段は使用しない花材や器を使い、レベルの高い勉強ができました。同時に全国から集まった参加者の皆さんと交流を深めることができて、とても充実した時間を過ごすことができました。

仙台支部みんなの花展(2012年7月)

 研究会や研修課程では普段と違う器などを使用して、常に新しいことにチャレンジしようと研究しています。これまで仙台支部の『みんなの花展』にも2度出品しました。どちらも小さな台での挿花でしたが、今年11月に開催される仙台支部創立90周年花展ではより大きな作品を出品する予定です。

町内会長として地域活動に参加 教え子と走るマラソンも楽しんでいます

「河北新聞(2012年4月25日号)」記事

 現在、地域の町内会長をしています。若い住人が多い住宅街に住んでいるため、どうやら私が長老のようで(笑)、町内会長に任命されました。メンバーはとても仲が良く、年代や職業を越えてわきあいあいとした雰囲気です。飲み会もよく開催しています。
同時にこの2年間、10町内会が合同で開催する夏祭りやどんと祭の実行委員長も務めています。約400世帯の町内会ですが、夏祭りには約6000人もの人が参加します。

 また、自宅の庭では家庭菜園をしており、収穫した野菜で料理を作るのも趣味の一つです。

 さらにはマラソン。体力維持のため、6年前から教え子と一緒にハーフマラソンに挑戦し、昨年からはフルマラソンにも参加するようになりました。マイペースで走っても、完走できるとそれだけで達成感を得られます。速さよりも風景を楽しみながら完走することを目標にしています。

風土マラソン(登米市・2015年4月)
一関ハーフマラソン(2015年9月)
【アレイ・ウィルソンさんに一問一答】
好きな花: Koru(コルー)(未だ展開しきらない渦巻き状のシルバー・ファーンで、「新生」「成長」「力」「平和」を表します)、Pohutukawa(ポフツカワ)、Kowhai(コーファイ)、椿
(コル―・ポフツカワ・コーファイは、ニュージーランドの植物です)
好きな作家: トレンツ・リャド
好きな作品: カネットの夜明け、薄明りのヘネラリフェ、スタット公園の庭
マイブーム: フードマラソン(食べながら42キロ走るイベント型のマラソンです)

アレイ・ウィルソンさんからご紹介いただいた次回の「いけばなじん」は、研修課程U期で隣の席になったことがきっかけで知り合った荒川秀美さん(新潟支部)です。個性的で話が面白く、盛り上げ上手で、少し話をしただけですぐに意気投合されたということです。どうぞご期待ください。


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