みんなのいけばな

File No.56

佐々木 泉凰さん 佐々木 泉凰さん 福井県/福井支部

森羅万象に力を与えてくれるいけばな 花をとおして生まれた出会いこそ人生の宝物です

人と人のつながりで紹介していくリレー形式の「いけばなじん」。

花嫁修業の一つとしていけばなを始められた佐々木さん。仕事や家事で忙しい時ほど花に向かい心を癒されたそうです。いけばながご縁で生まれた出会い、とりわけ指導を仰いだ先生方との思い出に触れながら、ご自身のいけばな人生を語っていただきました。

感性の豊かさが作品づくりにも反映されている廣野さん 構図の素晴らしさは恩師も絶賛されていました


第11回マイイケM氏賞・挿花賞受賞(1991年)

 廣野さんとは研修課程の時、故・清水利子さんのご紹介でお食事にいったのが初めての出会いです。とても楽しい時間を過ごすことができ、その後、マイイケや教授者研究会でもお目にかかるたび、お話しをさせていただいています。廣野さんは小原流の写真コンテストに度々入賞されるなど感性がとても豊かで、故・泉谷豊宣先生も彼女の構図の取り方が素晴らしいと絶賛してらっしゃいました。
 年賀状のやりとりもしていますが、今回いけばなじんの紹介に際し、久々にお電話をいただき、本当に驚きました。

花嫁修業のつもりが約50年 お稽古が何よりのストレス解消でした


地区別教授者会 優秀花作品(2001年4月)

 私がいけばなと出合ったのは中学1年生の頃です。当時はあたり前だった花嫁修業の一環として、叔母の紹介で始めました。お茶のお稽古もお菓子につられて通っていましたが、柳豊泉先生は我が子のようにいとおしんでくださり、年末には皆でおいしいおぜんざいをいただくなど、長時間自宅のごとく過ごしていました。先生が亡くなられる前、のんき者の私に「自分のお尻をペンペンたたいて進まないといけないよ!!私が手伝ってあげるからね!」とおっしゃったのを昨日のことのように覚えております。きっとはがゆい思いで指導されていたのではないかと思います。

 その後、泉谷豊宣先生にご指導いただくことになり、たくさんのことを学ばせてもらい、貴重な時間を持つことができましたが、「梨ヶ平で水仙の群生を見たい」とおっしゃられ、セッティングした直後に亡くなられたことが今も心残りです。現在は横東宏和先生が来福のうえ、ご指導くださるという至福の時間が持てることをありがたく思っています。このように素晴らしい先生方との出会いが次々と生まれ、約50年もの間、途切れることなくいけばなを続けてこられたことは、まさに人生の宝としか言いようがありません。


横東先生の指導風景(2014年1月)

 長い年月の間には父の急死や病弱な子どものことなどいろいろありましたが、仕事や家事の合間を縫ってお稽古に通うのはかえってストレス発散になりました。柳豊泉先生が逝かれた後、指導者の道へと進むことになりましましたが、研修で学びつつ、全国のいろいろな方々と接することが私の華道の活路となりました。


自宅教室にて

若返り、新たな時代を迎えた福井支部 養浩館庭園での社中展開催に力を注いでいます

 福井市には日本庭園の中でも10本の指に入るといわれる養浩館庭園(旧藩主別邸)があります。市役所を2年がかりで説得し、やっとの思いでこの庭園を社中展会場としてお借りすることができました。こちらで花展を開催するのは初めてのことで、市役所の方々からは「ぜひ成功させて次に繋いでほしい」と言っていただき、横東宏和先生ご指導のもと福井吉向会創立10周年記念花展≠ノ向け社中一同手を取り合って、頑張っているところです。会期は2014年3月22〜23日。小さな花展ではありますが、皆様にもぜひご覧いただきたいと思います。


花展に向けて論理中(2014年1月)

福井支部創立60周年記念花展で娘と
(2013年4月)

福井支部 屋外造形教室

 現在、支部では会計をつとめています。2013年、福井支部創立60周年記念花展が無事成功に終わり、ようやく一段落といったところです。今年度は新メンバーが加わり、若返りをはかっています。新時代の到来といったところでしょうか。

子どもたちにエネルギーをもらう日々 いけばな指導に携わることに誇りを感じています

 私は従業員5名ほどの小さな会社を経営していますが、「お花」といえば従業員が時間を融通してくれ、東奔西走させてもらっている毎日です。また、子どもや孫にも恵まれ、健康で充実した毎日を過ごせるのは「花」から活力をいただいているからだと感謝しています。


瓶花作品(2014年2月)

 先日、伝統文化いけばなこども教室で、ある女の子が「私、お花をいけているとすごく心が落ち着いて気分がよくなるの!!」と言ってくれました。幼いのにすごい感性を持った子だなと驚き、その気持ちを大切にしてあげたいと心から思うと同時に、逆に子どもたちからエネルギーをもらっている自分がいることにも気づかされました。花は森羅万象をも力づけてくれるものだと痛感していますし、いけばなを伝承するという仕事に携われていることを誇りに思っています。


伝統文化いけばなこども教室の風景(2014年2月)
【佐々木 泉凰さんに一問一答】
好きな花: 越前水仙、椿
好きな作家: 日本画家 森田りえ子さん
好きな作品: 『秋蒼穹』
マイブーム: 養浩館庭園の花展成功に一心不乱

佐々木 泉凰さんからご紹介いただいた次回の「いけばなじん」は、大滝 弘子さん(大分支部)。故・泉谷豊宣先生のもと共に学んだ教室のお仲間で、皆さんが仲良くしていらっしゃる姿を先生がいつも幸せそうにご覧になられていたそうです。どうぞご期待ください。


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