みんなのいけばな



File No.4

永嶋 浩子さん


いけばなにたずさわることで、疲れた心が癒され、そしてやさしくなれる。

人と人のつながりで紹介していくリレー形式の「いけばなじん」。
今回は、前回の矢島明子さんから、「いつもおだやかで、教室では和やかな雰囲気を醸し出していけばな指導をされている」と、ご紹介いただいた永嶋浩子さん。
いけばな小原流ビギナーズスクールでの指導や、日本テレビの番組スタジオでの挿花など、幅広い分野で活動を続けられています。
矢島さんとの出会いから、ご自身のいけばなとの関わりなどを伺いました。

出会いはビギナーズスクールの顔合わせ。いま、同じチームで指導しています。



 いけばな小原流ビギナーズスクールは初心者限定のいけばな教室で、私は平成16年4月から助手として活動をスタートしました。それから4年経った昨年の12月、毎年恒例の翌年度のビギナーズスクール指導メンバーの顔合わせが行われたとき、そこに参加されていた矢島さんと初めて出会いました。そして今年度、同じ曜日の指導を担当することになり、「よろしくね」と声をかけたのがお付き合いの始まりです。

とにかく若い!というのが最初の印象でした。それに話し方も上品でやさしくて、ひょっとしたら“お嬢様”かな?と思いましたが、そのおしとやかな雰囲気は今も同じです。
それ以来、週1回木曜日にビギナーズスクールでチームを組んで一緒に生徒の指導にあたっています。


上写真
お稽古前に打ち合わせ。楽しく談笑しながらも大切な時間です。
下写真
生徒のいけた花は決して否定せず、別の見方をするとよりきれいに見えることをやさしく指導。


日本テレビのスタジオ挿花では、花材をふんだんに使っていけこみます。





「Oha!4 NEWSLIVE」でのいけこみ。スタジオ見学に訪れる中高生に、番組スタッフから「小原流の先生にきれいにいけていただいています」と紹介されることも。
 現在、ビギナーズスクールの他、私自身が開いているいけばな教室での指導や伝統文化こども教室での助手などを務めています。とりわけ、日本テレビへの美術協力として取り組んでいるスタジオ挿花は希少な経験でもあり、こういう機会が得られたことを大変ありがたく思っています。

スタジオ挿花は、「Oha!4 NEWSLIVE」「NEWSリアルタイム」の2つの番組でチーフの先生他4名で担当し、それぞれ週2回いけこみます。いけこみの当日は花屋さんで花材を調達して放送時間までに仕上げます。自分で花材を選び、ふんだんに使っていけこみができるところがスタジオ挿花の楽しさでしょうか。そのために花屋さんにも珍しい花材を用意してもらえるようにお願いしています。

特に、花材で気を使う点は、テレビ映りの良いこととアレルギーの出そうなものは避けることです。そして挿花は、意外な角度からカメラが向けられるので細かいところまで気を配らなければなりません。それにいけこみ以外の日のメンテナンスで、挿花の美しさを保つことも大切な作業です。

いけばなの奥深さに目覚めてから、深い感動を味わうようになりました。

 私がいけばなを習い始めたのは19歳の頃で、当時勤めていた会社の華道部でした。始めたころは、家で飾る花というくらいの考えで習っていましたが、その後結婚して東京に移り住むようになって、その考えが一変しました。東京で活躍されている先生を紹介していただき、指導を受けるなか、いけばなの奥深さや作品づくりの楽しさに目覚めました。

そして、個人ではできない作品作りのおもしろさや生みの苦しみなどを何度も体験し、そのつど完成したときに素晴らしく深い感動を味わうことができました。
何事にも変えることのできないこれらの貴重な体験こそ、いけばなの楽しさと思えます。




上写真
マイイケバナ2007の作品。
下写真
三軒茶屋のキャロットタワーでも作品を展示。





競い合う世界ではなく、楽しい時間を共有できるようになればいい。







永嶋さんのおだやかな性格が自然と作り出す和やかな教室のムードに包まれて、楽しくいける生徒たち。

 単なる趣味で始めたいけばなですが、いつのまにかいけばな一色の生活になってしまいました。6年前に病気で苦しんだときも、私にはいけばながあったから、そしていけばな仲間がいたから前向きになれたとつくづく思います。

いま、さまざまな世代の人たちにいけばなを教える機会と場が得られたことに、心から喜びを感じています。20〜30代の生徒が多いビギナーズスクール、30〜40代が中心の私が開いている教室、それに助手をさせていただいている教室での私より年上の生徒や、伝統文化こども教室での幼児から小中学生など幅広い年代を指導するなかで、いけばなにたずさわることは、「疲れた心が癒される」「リフレッシュできる」「やさしくなれる」という想いが一段と強くなっています。

これからは、いけばなを教えることに併せて、やはり自分の納得できる作品も残したいと思います。そしてできる限り多くの生徒を立派に育て、競い合う世界ではなく楽しい時間を共有できるようになればと思います。

【永嶋浩子さんに一問一答】
好きな花/すずらん
好きな小説家/誉田哲也
お薦めの本/「ジウ」
マイブーム/ナンプレ(数独)


永嶋さんからご紹介いただいた次回の「いけばなじん」は、神奈川県・平井五百合さんです。「家庭といけばなを両立させているおおらかで素敵なお母さん」とのことです。ご期待ください。



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