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愛媛県を中心にいけばなの先生をしておられる廣田聡さん。
昨年、流内の講師試験に合格、いけばな教授としての舞台がさらに広がりました。
今年41歳。いけばなに 対する情熱は内に秘め、誰からも好感を持たれるスマート先生です。
「ミュージカルを見ることが好きですね。ほかに歌舞伎も。
やはり、華やかな世界が好きなのかもしれません」と、話される笑顔もなかなか素敵でした。 |
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いけばなを習い始めたのは社会人になってからです。いけばなは何だか古いな〜、といった感覚でしたが、職場の先輩から「洋間に合ういけ方もあるので、幅広くお花が楽しめるよ」と紹介していただいたのがきっかけでした。
いけばなを始めてから、日本の自然や風土、伝統の素晴らしさに気づき、それらを守っていきたいと思うようになりました。
また、焼き物や日本画、古典文学などにも興味が生まれました。それに加え、さまざまな人々との出逢いなど、いけばなは自分の世界を大きく広げてくれました。そして何よりも、花をいけることを通して、物の見方も磨かれると思います。
今、振り返るといけばなは、家庭や仕事とは違う世界へと誘ってくれるものであり、いけばなを中心にいろいろな世界が広がっていたことに気づかされます。
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↑廣田聡さんのブログ「【hana+】 廣田 聡の花のある暮らし」 |


私といけばなとの出会いは、子供のころに遡ります。伯母がお花を教えていましたので、小さなころから花には接する機会はありました。ただ、大学も就職先も東京でしたし、いけばなそのものに関わることはありませんでした。実家が飲食店をしていたため、社会人4年目の時、そろそろ家の仕事を覚えなさい、ということもあり愛媛に帰郷しました。
新居浜に戻り、改めて伯母からいけばなを習うようになりました。しかし、いけばなを本格的にやろうというつもりはありませんでした。20代後半でいけばなを始めたわけですから、ほかの先生方がいけばなを本格的に始められた年齢とはかけ離れていますよね。
現在、自分の教室を持つ身となり、生徒さんにも恵まれ、また、講師という立場となりました。思い起こせば、いけばなで生きていこうという決断をしたということはないんですね。偶然が重なり、今に至っているわけなのです。いけばなを大人になってから始めたので、どっぷりと浸かってしまったのではないかなと思っています。
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